【山川草木】鐵道紀行
全国各地のローカル線を中心に、季節の鉄道風景を撮影しています。
冬の過ごし方 (川越線)

2013.01.27 JR川越線 武蔵高萩-笠幡
線路際にある立派な大木も、今はすべて葉を落としていました。
幹と枝だけの姿は寂しげに見えますが、
新芽に日光が十分当たるような準備なのでしょう。
それぞれの姿で春を待ちます。
自然のサイクル (川越線)

2013.01.27 JR川越線 高麗川-武蔵高萩
川越以西の沿線に見られる雑木林では
秋から冬になると大量の落ち葉が供給されます。
これらの落ち葉はやがて腐葉土となり、肥料として作物を育てるという
里山が持つサイクルのスタート地点でもあります。
自然と上手に利用した先人たちの英知には畏敬の念を抱きます。
武蔵野点描 (川越線)

2013.01.27 JR川越線 武蔵高萩-笠幡
小さな公会堂の横に、お地蔵さんが二体鎮座していました。
雨に濡れぬように地元の方に屋根も作ってもらい、大切にされているようです。
都会では人のつながりが薄くなりつつありますが
ここでは古くからのぬくもりが感じられました。
雑木林の中へ (川越線)
秩父冬景色

2011.01.30 秩父鉄道 親鼻-上長瀞
長瀞の「瀞」は、川の流れが緩やかで波の立たない所のことですが、
その長瀞に架かる荒川橋梁付近は川の流れも緩やかになっています。
この穏やかな川岸も、厳しい寒さが続く冬場には川の中も分厚い氷が張り、
夕方になっても溶けず残ります。
夏場や家族連れで賑わいも遠い昔のようで、
貨物列車が黙々と鉄橋を渡る音だけが響く秩父路の冬景色です。
101系が行く
大願成就

2013.01.13 JR飯山線 立ヶ花-上今井
集落の中にある神社を覗いてみると
両目を入れたもらった達磨さんが「どんと焼き」を待っていました。
よく見ると黒目の形や大きさが少しづつ違います。
一軒一軒、それぞれの願いを叶えてくれた達磨さん、
お疲れ様でした。
開かずの踏切
名撮影地にて
凍て付いた朝に
往年の勇姿
主役の座 (秋田内陸縦貫鉄道)

2013.1.07 秋田内陸縦貫鉄道 萱草-笑内
阿仁川に架かる大又川橋梁は沿線屈指の景勝地で、
紅葉の時期には美しい景観が楽しめるそうです。
しかしモノトーンの世界に包まれる雪景色の中では
赤いトラス橋梁がしっかり主役の座についていました。
半世紀の時を経て (秋田内陸縦貫鉄道)

2013.1.07 秋田内陸縦貫鉄道 戸沢-阿仁マタギ
「秋田県鷹ノ巣ヨリ阿仁合ヲ経テ角館ニ至ル鉄道」
※改正鉄道敷設法別表13号記載
鷹ノ巣側と角館側から延伸されてきた線路は
建設計画が決定してから半世紀以上を経て1989年全線開業となりました。
最後に開通した比立内-松葉間は線路規格が高く、
多くのトンネルと橋梁で直線的に結ばれています。
全長5000mを超える十二段トンネルを抜けた来た列車は
雪煙を上げて颯爽と目の前を通り過ぎていきました。
大樹に見守られて (秋田内陸縦貫鉄道)

2013.1.08 秋田内陸縦貫鉄道 羽後太田-西明寺
武家屋敷で有名な角館の周辺は、広大な農地が広がる穀倉地帯です。
いつも田圃を見守っている大きな樹に見送られて
黄緑色のディーゼルカーが築堤の上を通過していきました。
信仰の対象として

2011.1.22 JR小海線 小淵沢-甲斐小泉
山かげに隠れてしまった冬の太陽は
日没までの時間、周辺の高い山だけを照らします。
まるでスポットライトを浴びたような八ヶ岳は
山岳信仰の地としての威厳のある姿を見せてくれました。
冬空へ向かって

2011.1.22 JR小海線 小淵沢-甲斐小泉
夕暮れが迫り、太陽が山陰に隠れると
強風に煽られた灰色の雲が次々に現れてきました。
その雲の中から現れた1両のディーゼルカーがエンジン音を響かせて、
冬の空へ向かってゆっくり走っていきます。
寒さが少し緩んだ午後

2011.1.22 JR小海線 小淵沢-甲斐小泉
野辺山から小淵沢まで下ってくると厳しい寒さも幾分和らぎます。
昼までは雲で山頂を隠していた八ヶ岳も、暖かさに少しホッとしたのでしょうか
白い雲の帽子を取って姿を現しました。
寒風に佇む

2011.1.22 JR小海線 佐久広瀬-佐久海ノ口
小海側から峠を登って来ると目の前に八ヶ岳が姿を現します、
今日は強い季節風に煽られて山頂付近に雲が掛かっていました。
目の前のレタス畑も春になるまでお休み、
厳しい寒さと引き換えに抜けるような青空が拡がります。
冬の葦原

2011.1.22 JR小海線 佐久広瀬-佐久海ノ口
弱い陽に照らされた枯葉色の木々と蒼い残雪の中を
峠を下って来た列車がレールのジョイント音が響かせます。
冷たい空気の中、童話の世界へ紛れ込んだような不思議な光景でした。