【山川草木】鐵道紀行
全国各地のローカル線を中心に、季節の鉄道風景を撮影しています。
帰り水 (鹿児島本線)

2023.4.08 鹿児島本線 門司港駅
門司港駅の改札を抜けて左側に進むと
木造の洗面所の前に設置されている
真鍮製の蛇口が目に留まります。
終戦後に門司港へ降り立った復員や引揚の人達が、
この蛇口から出る水を飲んで 安堵したため、
いつしか「帰り水」と呼ばれるようになったそうです。
今では観光スポットとしても有名になり
多くの外国人観光客も訪れる門司港駅ですが、
様々な逸話と共に、これからも歴史を刻んでいきます。
門司港慕情 (鹿児島本線)

2023.4.08 鹿児島本線 門司港駅
九州の鉄道の起点である門司港駅は
始発駅でもあり、終着駅でもあります。
明治24年に開設された後、
現在の場所に移転開業したのは大正3年。
頭端式の広いプラットホームと
重厚な上屋は歴史の重みを感じさせます。
本州と九州を結ぶ連絡中継駅として
たくさんの乗客を迎え、見送ってきたホームは
当時の栄華を今に伝えてくれました。
消え去るモノ (肥薩線)

2011.11.04 JR肥薩線 人吉-西人吉
JR九州が保有する8620形の58654号機について、
2023年度限りで運行を終了すると発表されました。
大雨による災害や利用者減による減便など
明るいニースが少ない鉄道界隈ですが
JR九州もSLを運行する余裕がなくなってしまったようです。
形あるモノはいずれ無くなるとは言え
やはり寂しい気持ちは隠せませんね。
虹の松原 (筑肥線)
時代を偲ぶ (日田彦山線)

2011.11.14 JR日田彦山線 採銅所駅
香春周辺で銅の採掘が始まったのは、
8世紀初頭の奈良時代
その故事に由来する採銅所駅ですが
駅の南側には複線幅の小さなトンネルが望めます。
広々とした開口部を持つこの「採銅所トンネル」は
筑豊の石炭を積出港である東小倉に輸送するために
将来の輸送力増強を見越して複線幅で掘削されたもの
複線での運用はありませんでしたが
時代を偲ぶ重厚な鉄道遺産を
駅のホームから間近に見ることができます。
香春岳と共に (日田彦山線)
食在小倉 (鹿児島本線)

2019.11.11 鹿児島本線 小倉駅
九州の北部には「水炊き」などの
鶏肉を使った料理がたくさんありますが、
うどんに味付けの鶏肉を入れた「かしわうどん」も有名です。
中でも小倉駅の7.8番線ホームにあるスタンドは
昭和40年から開業している名店。
甘辛く煮た鶏肉と柔らかい麺の組み合わせは絶品です。
お値段も懐に優しい390円
もんたけも、おいしく頂きました。
食在博多 (鹿児島本線)

2019.11.11 鹿児島本線 博多駅
九州の拠点である福岡市
明太子や水炊きなど、美味しい食べ物がたくさんありますが
中でも有名なのは「博多ラーメン」
豚骨・細麺・低価格で、手早く食べられ
替え玉までをすると、おなか一杯になる屋台のラーメンは
忙しい魚市場や港湾労働者に愛されました。
そんな博多ラーメンですが、鉄道の中心である博多駅のホームにも、
当然のように「立ち食いラーメン」があります。
あたりに漂うおいしそうな豚骨の匂いが
マダム達を誘っていました。
ゆふいんの森に想ふ (久大本線)

2019.6.02 JR久大本線 引治-豊後中村
JR九州には赤や黄色の鮮やかな色合いの車両が
多数走っています。
南国をイメージさせるこれらの車体色は
1989年に運行を開始した観光特急「ゆふいんの森号」の
メタリックグリーンに端を発するものではないでしょうか。
従来の特急や観光列車とは一線を画すサービスと
その色合いは、登場後三十年を経た今でも
色褪せることはありません。
今日も九州の山深き緑の中を
美しいしい姿で駆け抜けて行きました。
雨模様の朝 (久大本線)

2019.6.02 JR久大本線 湯布院-南由布
宿を出たときから怪しかった空模様でしたが
撮影場所に着くと一気に雨が降り出してきました。
鉄道写真撮りには生憎の梅雨空ですが
この時期、それもまた一興。
今日は雨に煙る由布岳をみながら
温泉でも入ることにいたしましょう。